ZIRIKIの目的

便利な時代だからこそ、カラダの力を活かす

ZIRIKIの目的は、最後まで自力で行動できる方を増やすこと。

日本は世界一の長寿国ですが、寝たきりの高齢者の人数も世界一
平均寿命と健康寿命の差は男女ともに約10年。つまり、介護がないと生きられない期間が10年もあります。

これには、利便性の発展で動かなくても生活できてしまう現代日本のあり方と、死期を迎えているのに延命させようとする日本人の価値観が大きな原因ではないかと考えています。

生命を維持するための身体の機能は、血液の流れによって支えられており、血流は動くことで促されます。つまり、健康維持の基本は『動くこと』にあります。

しかし、世の中のサービスのほとんどが「身体を動かさずに何とかしよう」とするものばかり。例えば、宅配サービス、マッサージ、痩身エステ、ダイエットの薬やサプリメントなどです。それだけカラダを動かさないことを好む方が多いからでしょう。

厚生労働省が発表しているデータから、子供から大人まで全年齢が低体力化しているのがわかり、『生きるためにカラダを動かす』という価値観が薄れていることに強い危機感を感じます。

 

開業の経緯

約16年間海上自衛隊で勤務した後、看護職として病院に勤務しながらトレーナーや整体に関わる学校に通い、資格取得後は開業準備のため病院を退職。介護施設で夜勤をしながら日中は開業準備を行いつつ、同時にウォーキング教室も開催。2020年4月開業。

トレーナー紹介

開業の動機

自衛隊退職後、勤務した病院の配属先で寝たきりの方々の現状を知りました。そこには動くことも声を出すこともできず、離れた窓からしか外の景色を見ることができず、ただ命の終わりを待たされているとしか思えないような方々が入院されていました。

寝たきりと言っても、意識はあります。
患者さんから、出ない声を振り絞って出した掠れ声で「殺して」と言われたことも。

「ただ命が尽きるのを何年も待たせるような生き方を強いるのが医療なのか」
「延命させた結果、より苦しんで亡くなる人を増やすのが医療なのか」
「治療って何だ?助けるってどういうことだ?生きるって何だ?」

気づけば「どうすれば寝たきりにならないか」「どうすればこのように苦しむ方が減るのか」をずっと考えるようになり、たどり着いた答えが『歩けるカラダを維持する』ことでした。


開業に向けて

歩くという行動は、人も含めた全動物が生きるために行う『生存行動』
自然界で歩けなくなることは、を意味する重要な行動の1つです。そのルールは動物である人にも該当することから、まずは歩くということをしっかりできるようになるためのウォーキング教室をはじめました。

病院退職後、介護施設で勤務した際、どんどん歩けなくなり認知機能も落ちていく入居者の方々を目の当たりにしました。その原因として共通していることは、安全を理由に自由に外出できないことで歩く機会が減り、食事の準備・掃除・洗濯など生活に関わる行動をしなくなり、話す機会や行事に参加する機会が少なくなることで考える機会がなくなることです。

つまり、動けるカラダを維持するには、日常生活に関わる行動をしっかり行い、積極的に外出することで見聞をひろめ、地域活動等に参加することで人と接する機会を増やし、全身を動かして血流と呼吸を促すなど、『動く』ことと『脳を刺激する』ことを止めずに行い続けることが大切なのです。その2つの質を向上させることを目的とし、ZIRIKIを開業しました。

開業してから確信できたことですが、ジムに通われる方で70代や80代でも元気な方は、仕事や趣味をやめずに続けており、旅行や演劇の鑑賞に出かけ、地域の活動に積極的に参加し、地域のためにお金を使うなど「たくさん行動し、脳を刺激している」という共通点がやはりありました。

指導内容

トレーニングやセルフケアのやり方がわからない、カラダの構造を知らないなど、自分のカラダを管理できず、様々な体調不良や痛みで悩んでいる方が多くいらっしゃいます。

上記のような方々は関節の可動範囲が狭い、思い通りに筋肉を動かせない、イメージしない、足首や指の動きが鈍い、バランスをとるのに体の軸を動かしてしまうなど、カラダの構造がもつ力(身体構造力)を活かせてないという共通点があります。

ウォーキング、ランニング、水泳、各種スポーツ・格技・ダンスなど、全て運動には身体構造力を発揮させる共通した基礎動作があります。この基礎動作なくして全ての運動の上達は望めません。

また、身体構造力を活かすことは神経を促通させ、全身の筋肉が稼働することで体温が上昇し、自然と呼吸や血流が促され、骨に荷重がかかることで骨密度が維持され、力がスムーズに伝わることで負荷が分散されて怪我を予防するなど、健康維持にも欠かせません。

ZIRIKIで教えるのは『身体構造力を発揮させるカラダの動かし方』『カラダの知識』の2点。

カラダの動かし方が変われば、各種スポーツのパフォーマンスゴルフのスコアなどは上がり、カラダのことを学んで自身でトレーニングやケアをできるようになれば、歩き方や姿勢、体調などは改善していきます。80歳でもスクワットジャンプができるようになった方もいらっしゃいます。

おわりに

どんなに医療や技術が発達しようと人は動物であり、活動しなくなるほど心身の調子を維持できず、生命活動は終わりに向かい始めます。便利な時代だからこそ、カラダの力(自力)を活かして生命活動を行う必要があるのです。

日本だけでなく世界中で人類の高齢化が始まっていますが、1人でも多くの方が少しの介護だけで最後まで活動できれば、高齢化社会は大きな問題ではありません。

活動し続けることは立派な社会貢献。年齢を重ねても楽しみ続けられるよう、また未来を生きる子供たちに負担を強いることがないよう、『生涯活動できる身体』を一緒に目指していただければ幸いです。